学習塾は理科、社会をもっと指導すべきでは
学塾塾の大半は、英語、数学を授業の中心にしています。両方とも、積み上げ型で成績を上げようと思ったら時間がかかること、一人で勉強するだけでは理解しにくいところが多い教科だからです。国語は教えるのが難しいことと、成績を上げにくいという理由から、あまり教えられていません。国語と並んで、もっと脇に追いやられているのが、理科、社会です。
理科、社会は、覚えるだけだから、テスト前にちょこちょことやれば十分、学習塾で教えなくてもよい、ましてや、理科、社会にさける時間なんてない、覚えたらある程度の点数は取れるから、生徒が自分でも勉強できる、などが理由だと思います。
しかし、敢えて言いたいです。理科、社会はもっと勉強すべきですと。そして学習塾は時間が許す限り理科、社会の授業をすべきだと。
火山の噴火、地震、大雨、台風といった世界の気象災害が大きな問題になっています。なぜこのような現象が起こるのか、そのメカニズムを学べるのが理科の地球分野です。宇宙はどうなっているのか、地球は太陽系はどうしてできたのか、自分たちが今いるこの地球を考えることができる。
ヒトは、動物は植物は、どのようにして成長しているのか、健康を維持しているのかや、遺伝のメカニズムも学べます。生命ってなんだろう、人はなぜ生きるのだろう、という問いまで発展できれば、哲学の世界になります。そこまでいくと、歴史や文学、今の現代社会のこと、ほかの国ではどうなのかと知りたくなりまず。これこそ知的好奇心です。
どうして飛行機は飛べるのか、自動車が動くメカニズム、身の回りにあるモノの構造はどうなっているのかに関心が向かえば、エネルギー(物理)や物質(化学)の分野です。
理科、社会は知的好奇心が刺激される面白い教科のはずです。しかし、暗記科目という間違った認識にあります。テスト前だけ勉強すれば、暗記勉強で終わってしまいます。「なぜ」と深く学び、「あれはどうなってる」と広く学ぶことを経験してもらいたい。これも学習塾の役割なのではないかと思います。