国語の力をつけるには
「国語の力をつけるには」というテーマで、今授業でやっていること、これからやりたいことを含めて、書かせていただこうと思います。
まず、「国語の力」とは何か? これは一般的に言われているとおり、「読解力」でありますが、近年は、「表現力」つまり、自分の考えを書く力も求められるようになっています。社会が人とのコラボレーションが重視されるようになり、お互いの意見や思いを交流させる機会が増えてきています。そして、自分の意見をまとめる上で、必要になるのが、「教養」、知識です。ただ、かつては、「物知り」というだけで一目置かれましたが、デジタル情報化社会では、知識は検索すればだれで得ることができますので、「教養」としては、選別する力や評価・判断する力、審美眼みたいなことが求められるのでしょう。
話しが少し脱線してしまいましたので、戻しますと、国語をどう伸ばしていくかについて、まずは、「読解力」を伸ばすことについて、考えていることを書かせていただきます。
ステップ1
書いてある文章を正しくつかむ。語彙力は必要です。それだけではなく、「指示語」いわゆる「これ・それ・あれ・どれ」といった「こそあどことば」が何を指しているかをつかむこと、さらに、「だから」、「しかし」、「つまり」、「ところで」などの「接続語」が文と文をどのようにつないでいるかを理解することが必要です。これらのことは、授業と宿題でドリルを繰り返してしています。
ステップ2
書かれていることを正しくつかむことができるようになれば、次は、書かれていることから書かれていないことをつかむステップです。書かれていないことをつかむので、子供たちにとっては難しく感じてしまうところです。物語文では、登場人物の言動や場面描写をもとにして、人物の性格、考えや思い、心情をつかむことになります。説明文では、具体例などをもとにして、筆者の主張・考えをつかむことです。慣れも必要ですが、授業では「コツをつかむ」ことを意識していこうと考えています。コツとは、まずはキーワードをみつけること、そのキーワードから想像しよう、考えようというフローです。決して書かれていないことをもとにして、考えてはいけません。それでは、まったく文章の意図から的外れな解釈にしかなりません。