国語の力をつけるには②
「国語の力をつけるには」というテーマで、続きを書かせていただきます。前回書いたステップ1と2の追加です。
ステップ1は、「書かれていることを正しく読み取る」ことです。「これ」「それ」などの指示語の内容をつかむこと、文と文がどのような関係で続いているか、接続語を意識しながら文の流れをつかみます。これらに加えて、やはり、「語い力」は必要です。語い力をつけるには、かなり意識して取り組む必要があると思います。読書は、語彙力をつけますが、読むだけでなく、良い感じの文章があるなと感じたら、そこだけでも音読する、知らないことばが出てきたら、調べる、質問することなども大切です。また、当塾では、授業と宿題でことばドリルを必ずしています。
ステップ2は、「書かれていることをもとにして、書かれていないことをつかんでいく」ことです。物語文において、登場人物の心情・気持ち、性格を読み取ることがこのステップの中心テーマになります。例えば、セリフでは直接、言っていないけれど、文章全体を通してのセリフや行動、様子から、心情・気持ちをつかんでいきます。けっこう難しいことですね。論理的な思考やスキルも必要ですが、それと同等かそれ以上に、「大人っぽい感じ方ができるかどうか」、「成熟度」のようなものが重要になってきます。例えば、文章では、こんなことしか書かれていないけれど、「本心はこう」、「内心はこうではないか」、とつかむこと、または、こんな状況になったら、「こんな気持ちになるのは当然だよ」、この状況で「そんなこと言うか?どんな性格してるねん」など、人物の心や性格を見透かすような大人っぽさがいるのです。おませ度といっていいかもしれません。
頭で理解させるだけではだめで、生徒の発達年齢を意識し、問題演習の中で、対話を繰り返し、感覚的に身に着けてもらうことが大事だと思っています。