1次関数
関数は、高校入試、とりわけ公立高校の入試では必ず出題される重要な単元です。中1では比例と反比例をやります。比例は、1つの数(x)が増えれば、それに応じて、もう1つの数(y)も増える、または減るという関係で、小学校でもやっていますので、なんとなく分かると思います。
中2では、1次関数が出てきます。比例も1次関数の1つですから、延長線上にあるので、大丈夫だろうと思いがちですが、かなり苦戦します。その理由は、「傾き」とか「変化の割合」といったあたらしいことばを理解しなければならないこと、xとyの関係をグラフと式で表すこと、2つの式(2つのグラフ)が交わる座標点を求めることといった、複雑なことが出てくるからです。
さらに難しくしているのは、グラフを平行移動させたり、x軸やy軸と対象なグラフを求めさせたりすることもでてくるからです。しかも、入試ではさらにその先、文章題が当然のこととして出てきます。そして、3年生になると2次関数のグラフと1次関数のグラフが同時に1つの座標に出てきます。
関数を学ぶことで大切なことは、1にも2にもなれることです。
・式とグラフになれる。平行移動したらどうなるか、傾きが変わったらどうなるか、x軸、y軸と交わる点とはどういう点のことか、など。式を考えながら、グラフをイメージするといった、左脳と右脳を同時に働かせることも必要です。
・文章題になれる。関数というのは、身の回りの現象を文字式で表現するものです。式をどう作るか。これは、文字式の計算や方程式の文章題を解くことでも身につけることができます。
先日、授業で、身の回りのこととして、「貯金で3万円貯めて、応援しているアーティストのグッズを買う」ことを関数式で表してみようということをやりました。
①今、10,000円あって、毎月1500円ずつ貯金したら、〇ヶ月後にいくら貯まるか。
②1年で目標の3万円を貯めるには、毎月いくら貯金する必要があるか。
③1年だともう売っていないかもしれないので、半年で貯めるには毎月いくら必要か。このとき、グラフを書いてみると、グラフの傾きは②と比べてどうなるか。
すべて式とグラフで表現することができるのですよね。この面白さを感じてもらい、慣れていってほしいと思います。