14歳からの哲学
授業を改善するテーマとして、国語は「読解力をどう伸ばしていくか」があります。これまで、現代文や古典の問題を解かせたりもしてきましたが、生徒は面白くないのではないか?学習効果としてはどうか?という疑問をずっと持っていました。そこで、今年度は、全国の入試問題の中から、生徒が興味を持ちそうなものを選んで、「文章要約」を中心にしてやっていこうと考えています。要約の効果はいろんな先生方が実証されています。
さらに、題材は入試問題だけでなく、生徒が自分の将来を真剣に考えるようなものを選んでみようと思いました。そして、検討した結果、「14歳からの哲学」(池田晶子著・トランスビュー)を使ってみることに。
14歳というのは、思春期とも反抗期と言われ、自分の内面に意識がいき、自分を好きになったり嫌いになったり、将来のことで悩んだり、葛藤を抱える時期とされています。若いゆえに、悩み、葛藤するエネルギーも大きい世代。そのエネルギーを、「自分と向き合い」、「考え」、「言葉で表現する」ことに向けてほしいと考えました。生きるとは何か。私とは何か。人生とは何か。そこから、何のために生きるのかを考え、将来、私は何で社会に貢献するのかを考えるきっかけにしてもらえたら嬉しい限りです。