音読の効果 その1
意識して音読すれば、読むことが楽しくなり、読解力も伸びて、しかも脳も鍛えられる、といった「一石三鳥」の効果があるとう記事が、「AERA with Kids2022春号」(朝日新聞出版)に出ていました。記事は脳科学者の加藤俊徳先生によるものです。加藤先生は、ご自身のクリニックで発達障害やアルツハイマーを診療され、発達脳科学の研究者でもあり、テレビ番組にもたびたび出演されています。
「音読って、ただ声に出して読んでいるだけだと思ったら大まちがい。正しく音読すれば、脳はいろんな場所が刺激を受けて活発に動きます。人は脳がそうやってフル回転しているときに、さまざまな能力がぐんと伸びるのです」と加藤先生は話します。
また、「子どもの脳は脳番地と脳番地のつながりが未熟です。しかも視覚系脳番地と聴覚系脳番地は離れているため、見たものと聞いたものを同時に理解できないこともあります。ですから、正しい音読によって、段階的に働くようにしていくことが大切です」とも言われています。
英語学習において、「英会話ぜったい音読」シリーズや「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」、「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」など多くのベストセラーを出されているのは、森沢洋一先生です。森沢先生は、英語学習における音読の効果をあらゆるところで提唱されています。ただ、漠然と音読しても効果はなく、英文の意味を頭に浮かべようと意識して読むことが重要で、100回読むことも推奨されています。
(次回へ続く)